『2022年度版』自衛官からの転職に必要な期間ってどれくらい?

自衛官の転職・再就職

「自衛隊を辞めて、転職しようかなぁ」と考え、実際に行動に移そうと思ったときに考えるのが、

「実際どれだけの期間が必要なんだろう…?」

「次の転勤までに間に合うのか…?」

「転勤の内示が出てしまったらまずいよな…」

といった「転職に必要な期間」の問題です。

実際一般社会ではどの程度の時間がかかっているのでしょうか。

そして、自衛官の転職の場合も同じと考えていいのでしょうか。

今回はその点についてお伝えしたいと思います。

1.結論:自衛官の転職に必要な期間は一般的な転職より長め

大手転職サイトである「リクナビNEXT」によると、転職に必要な期間は「3ヶ月〜6ヶ月」と言われています。

その期間のあいだに、

・自己分析

・情報収集

・求人応募

・面接

・内定・退職交渉

という5つのステップが含まれます。

では、自衛官の転職の場合も上記のような「3ヶ月〜6ヶ月」と考えていいのでしょうか?

答えは

「NO」

です。

自衛官の場合は、3ヶ月〜12ヶ月と見ておくのが妥当だと私は考えます。

その理由を次で述べます。

2.転職期間が長くなる理由と対策

自衛官の転職の場合、一般的な「3ヶ月〜6ヶ月」より長期化し、「3ヶ月〜12ヶ月」と考えておくのが妥当です。

その理由は以下の通りです。

(1)自己分析に時間がかかる

(2)必要な情報が少ない、あるいは入手しにくい

(3)退職に際し、事務的な手続きの時間がかかる

まずは、1つ目から見ていきます。

1)自己分析に時間がかかる

一般的に自衛官は、「就職活動に関する経験」が圧倒的に少ないです。

そのため、通常であれば大学や高校を卒業する前に行う「自己分析」のやり方がわかっていないケースが頻発します。

特に自衛隊という組織の特性上、「個性や強みを生かす」という仕事ではないため、自己分析を実施することがどんどん困難になっていきます。

さらに、自己分析をすると一言に言っても、自衛隊で経験してきた職務は一般的には理解されないものばかり……。

自分自身が何を実施してきたかの棚卸に加え、一般的に理解してもらえるような単語、言い回しに変換しなければなりません。

この作業は、慣れていないと頭をフル回転させても答えが出ない作業です。

この時点で、

「民間企業で使えそうなスキルなんてないや……」

と諦めてしまう場合も多々あります。

本当は民間企業でも活躍できるスキルがあるのにも関わらず、です。

非常にもったいないと感じてしまうのは私だけでしょうか……。

(2)必要な情報が少ない、あるいは入手しにくい

自衛隊において転職、再就職をする「一般的な」パターンは大きく2つしかありません。

1つ目は若年隊員が任期を満了し、退職するパターン。

2つ目は定年を迎えて、再就職するパターン。

この2つです。

「職場環境を変えたい」

「もっとチャレンジがしたい」

といった自己都合による退職は、上記の「一般的な」転職、再就職には含まれません。

そのため、自衛隊内に出回っている転職の情報はきわめて限定的です。

あったとしても、同期間や同僚間程度でしょう。

しかも、↓のような断片的な情報です。

「聞いた?あいつ辞めたらしいよ。」

「え!!そうなの!!??知らなかったー。。どこに就職したの?」

「◯◯◯◯らしいよ、勝ち組だよなー。」

「へー。。なんか特別なスキルでもあったのかな……?」

「どうなんだろうね、わかんないけど。でも転職サイトはビ◯リーチを使ったらしい。」

「へー!すごいねー。。」

(そして2人とも裏でこっそりビ◯リーチに登録する……)

通常雇用の安定が確約されている自衛隊においては、自己都合で退職するケースというのはレアケースです。

レアケースであるため、出回る情報は少なく、自衛官がどのように転職すべきかを教えてくれるノウハウはどこにも出回っていません。

(もちろんYouTubeやTikTokにも載っていません……)

そのため情報収集に時間がかかり、それだけで疲労してしまうケースも多々あります。

特に防衛大学校卒のA幹部、曹から幹部となった部内幹部の場合は特に難航するケースが多いように見受けられます。

(3)退職に際し、事務的な手続きの時間がかかる

3つ目の長期化の要因は、「退職手続きに時間がかかる」です。

どんなに自己分析が得意で、情報収集が容易な環境にあったとしても、退職の手続きにどうしても時間がかかります。

なぜなら自衛隊を含む「公務員」は一般的には「辞める」ことが前提となっていないためです。

そのため辞めるにあたっては、上申書を提出する必要がありますし、辞める理由を細かく伝えなければなりません。

そしてその理由が妥当でなければ、引き止められます。(何を隠そう私自身も引き止める側でした……w)

例えば、「職場環境を変えてもっとフレキシブルに働きたいから辞める」と申し出たとします。

引き止めるパターンは3つです。

①「なにか職場環境を変えたい理由はあるの?それを解決しよう。」

②「自衛隊のなかにもフレックス制度があるよ。それを活用してみない?」

③「公務員という安定した立場を逃したら、もう後戻りできないよ?」

そして、「1週間くらい考えてみなよ。答えはその時に聞かせて。」と期間を伸ばします。

そうしていくうちに退職までの期間が伸びます。

さらに1尉までの幹部自衛官は幕僚長の承認が必要で、3佐以上であれば防衛大臣の承認が必要になるため、手続きに「非常に」時間がかかります。

1つ上の上級部隊に上申したものが精査され、もう1つ上の上級部隊に上申したものがさらに精査され……

そして退職の辞令がでるころには「退職します」と申し出てから3ヶ月以上経過していることが普通です。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか?

普通の会社員と違い、自衛官には制限が多いため、転職1つとっても大きな違いがあります。

特に転職のモチベーションを左右する転職に必要な期間は「3ヶ月〜12ヶ月」と長くなっています。

もし自衛官のあなたが転職を考えているなら、短期的な成果を求めずに長期的な視点で活動をしてくださいね。

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