自衛官からの転職の必須武器!「自衛官のキャリア」を知ろう!

キャリアという言葉はよく耳にするかもしれませんが、具体的に何を指すのか、そしてどのようにキャリアを構築していけば良いのかについて、ご存知の自衛官は少ないかもしれません。

本記事では、キャリアの意味とキャリア構築のワンポイントアドバイスを、初めてキャリアについて考える自衛官のあなたにわかりやすくお伝えします。

この記事はこんな方にオススメです!

「幹部自衛官だけど、

民間で通用するキャリアなんてない……」

「空曹として経験を積んできたけど、

これって民間では役に立たないよね……?」

『自衛官が知らない』
一般的な「キャリア」の意味って?

一般的にキャリアとは、あなたが選択した職業や専門分野での経験や成果スキルの積み重ねを指しています。

キャリアは、給与や地位の向上だけでなく、自己成長や満足感を追求するための手段でもあります。
日本人は1日に費やす仕事の時間が、8時間以上と長いため、仕事のキャリアがあなたの人生に大きな影響を及ぼすと言っても過言ではありません。
あなたが今の自分の配置や業務に満足しているのであれば、月曜日に出勤するのも苦ではないでしょう。
ですが、もしそうでないなら(むしろ多くの人は)、あなた自身が適切なキャリアを築けていない可能性があります。

『知っているだけで周りと差がつく』
自衛官の「キャリア」って?

自衛官の「キャリア」は、一般的な「キャリア」と意味は同じです。
ですが、「自衛官のキャリアと民間のキャリアは違う」と感じられる方が多いようです。
もしあなたがこのように感じているならこの認識は誤りです。

幹部自衛官・准曹隊員ともに、自衛官として実施した業務での経験や成果、スキルの積み重ね、という点で見れば、民間で通用するキャリアはちゃんとあります

自衛隊では、階級が上がったり、勤務年数や勤務経験が増えてくると、新たな配置にされることがあります。これが一般的には、自衛官のキャリアアップになります。

自衛官のキャリアアップについて、具体的な例はありますか?

具体的な例をあげると、「指揮をするか否か」が一番わかりやすく、身近です。

陸士の間は、陸曹の指示に従うだけだったけれど、3曹に昇任して一定期間が経過すると、陸士で構成されるグループを指揮します。

これは間違いなく、自衛官として「キャリアアップ」した瞬間です。

もちろん階級があがることのみを指す場合もありますが、階級があがっても実施している業務がそれまでと同じであれば、民間でいうところの「キャリアップ」にはあまり該当しません。
なぜかというと、民間企業が目をつけるのは、階級や立場ではなく、実施した業務の成果や経験にフォーカスがされるためです。

さらに具体例を挙げていきましょう。

幹部自衛官は、多くの場合、各種計画の立案・実行・評価を行っていると思います。
このスキルは一般的に「危機管理」「リスク管理」として評価されるポイントになります。

また、准曹隊員の場合、命令された整備業務やデスクワークに従事しています。
この整備業務やデスクワークの効率化や改善を行っていれば、関連した業務を行っている民間企業から見れば、「改善する能力がある人」と高く評価を受けます。
ここで、「自分には改善した経験なんてない……」と感じられる方が非常に多いのですが、ちょっと待ってください。
あなたが過去に上司に命じられて、何かを改善した経験が誰しもあるはず……。
「命じられて実施した」ということで、遠慮する方もいらっしゃいます。
ですが、きっかけは何であれ「改善をしたことそのもの」は、れっきとしたあなたのキャリアです。

以上の例からわかるとおり、自衛官のキャリアは民間でもちゃんと役に立ちますし、あなたもそのキャリアを持っています。

あなた自身のキャリアを見つけるコツ2つ!

いくつか例を挙げてきましたが、上記の例に当てはまらない自衛官もたくさんいます。
それもそのはず、陸海空自衛隊には、合わせると100を超える職種があり、それぞれの職種や配置で行っている業務は異なります。
そのため、「自衛官としてのキャリアのうち、民間で役に立つものが必ずある!」とお伝えをしても、「そうかもしれないけど、自分は違う……」と感じられる方が多いのも事実です。
ですが、そんなあなたのために、以下の「コツ」をお伝えしておきます。

自分自身を振り返る

どの転職サイトや就職情報でも言われていることですが、「まず己を知る」ということが一番重要です。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」
という言葉はよく知られています。
ですが、この後に続くことがより重要だと私は思います。
「敵を知らずして、己を知れば、一勝一負す。」
「敵を知らず、己を知らざれば、戦うたびに必ず危うし。」

つまり、自分自身のことをよくわかっていない状態で、転職や再就職という戦いに挑めば、常に敗ける可能性があるということです。
その点を踏まえて、自分が経験してきた部者や配置、参加したことがある訓練や研修を振り返ってみましょう。
その中から、興味や価値観、得意なことや弱点を理解し、自分の本当の情熱や目標に向かって進むことで、より充実したキャリアを築くことができます。

学び続ける

変化の速い現代社会では、学び続けることが非常に重要です。
新しいスキルや知識を習得する意欲を持ち、成長する機会を逃さないようにしましょう。
継続的な学習は、自己成長とキャリアの発展につながります。
気をつけるべきポイントは、『今の自分の業務に関連する勉強をする』ということです。
勉強、というとプログラミングやITパスポート等流行りの勉強をするイメージを持たれる方が多いのですが、それではあなたのキャリアを活かすことはできません
そうではなくて、あなたが今まで実施してきた業務に役立つ、あるいはあなたの今の能力を証明するような資格にチャレンジしてみましょう。
もしあなたが航空機整備に携わっているのであれば、航空整備士の資格取得に挑戦するのをオススメします。
航空機の整備に関する知識を新たに取得することができるとともに、将来民間企業に行きたいと思った時にも、比較的スムーズに行くことができるでしょう。
あなたのキャリアに必ず役立つとともに、そのキャリアを築いていけば、必ず民間企業から「欲しい」と言われる人材になります。

ですが、1点注意点が!


学び続けていくうえで、1点注意したい点があります。
それは、「組織に依存しすぎない」ということです。
多くの自衛官は「防衛省や自衛隊が訓練や研修を組んでくれるから、それで十分」と考えている方が少なくないようです。
ですが、自衛隊が新たな訓練や研修を行う場合、予算編成の都合上、少なくとも2年前の内容です。昭和の時代であれば、2年待ってもよかったかもしれません。ですが、現代においては、その時間軸では決して通用しません。
しかも、その訓練や研修は自衛隊の任務遂行に役立つものばかりで、必ずしもあなたのキャリアを充実させるものではありません。
そのため、自衛隊の訓練や研修だけではなく、自分で興味をもてるセミナーや研修を探してみましょう。多少のお金はかかるかもしれませんが、そこでケチってしまうとあなたの将来に扉を閉ざすことになります。
もちろん生活に支障をきたすほどのお金を投資する必要はありません。
まずは、2、3回飲みに行くのを我慢すれば、払えるくらいのセミナーや研修にしておけば、あなたのキャリアを無理なく活かしておくことができるでしょう。

まとめ

以上、自衛官のキャリア形成についてお話をしました。
一歩ずつ進んでいく中で、自分らしい人生を築いていくことを忘れずに、自分の可能性を信じて前進していきましょう!

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