【転職成功インタビュー】自衛隊歴12年。自信ゼロから年収UP、フルリモート、残業少の希望条件を全て満たした転職を実現した方法とは…。

自衛官の転職・再就職

今回は、航空自衛官から民間企業への転職を果たしたミサトさん(37歳、3佐、仮名)にお話を伺います。
ミサトさんは、2022年9月頃から転職活動を始め、わずか3ヶ月後の12月に内定を獲得しました。しかもその間、2人の子育て、家事、仕事を継続したまま!
心理職域という決してメジャーではない職種から、外資大手コンサルティング会社人事への転職を果たしたミサトさんのストーリーを聞いてみたいと思います。

−−内定獲得おめでとうございます!今のお気持ちはどうですか?

ありがとうございます!
そうですね、2月末に退職なので今は退職手続きで、てんやわんやしています(笑)

−−分かります(笑)
色んな部署の方が次から次へと退職手続き資料を出してきますよね(笑)

そうなんですよ!
最初に言ってよ的な(笑)

−−そんな多忙な日を過ごされている中、今日はお時間いただきありがとうごいます。

楽しく充実した12年間の自衛官勤務、その後の葛藤…

−−ミサトさんは2022年9月頃から転職活動を始められ、12月に内定を獲得、3月より新しい職場でご活躍予定と伺っています。
まずは自衛隊でどんな経歴をお持ちなのか伺っても良いですか?

私は大学と大学院で心理学を専攻していて、心理に関する仕事につきたいと考えていました。
でも一般的に、『心理』を仕事にすると、非常勤みたいな仕事しかなくて、お給料があまり高くないんですよね。それこそ奨学金を返すのもキツい…。
大学院まで行ったので、ちゃんと自分が生活できて、奨学金も返せるだけの収入が必要だなと感じていました。
そこで心理を活かせる公務員がある、というのを聞いて、航空自衛隊(一般幹部候補生)を選びました。

−−なるほど。入隊後すぐに心理を活かせる配置につくことはできたんですか?

それができなかったんですよ(笑)
入隊前、募集担当の自衛官からは、「航空自衛隊には心理幹部というのがあるから、その道を行けば良いよ」と言われていました。
ですが、入隊してみたら、航空自衛官としてのキャリア育成上、いきなり心理幹部にはなれないということを知りました…。
「マジか…」
と思いながらも、入隊してしまったからやるしかないと思って、将来的に心理幹部への転換ができる整備職種を選びました。
当時は大変でしたが、今思えば専門外の仕事でも頑張ればやっていけるという自信になったのは良い経験でした。
部隊での勤務は3年間で、そのあと心理幹部に転換しました。

−−3年かかったんですね…。
心理幹部になったあとはどのようなキャリアを歩まれたんですか?

心理幹部としての最初の配置は、自衛隊の病院でした。そこで、カウンセリングや各部隊への教育などを実施していました。
そのあとは、司令部勤務で各部隊への教育や各種アンケート結果の集計・分析を行ったり、研究部隊で、自分なりに興味がある分野の研究を行っていました。
心理幹部として勤務した期間は、8年間程度ですね。
周りの人と比較しても、色んな配置を経験させてもらいましたし、今振り返れば楽しくて充実していたなと思います。

−−普通の自衛官とは異なった経験をされていたんですね。その充実した勤務をしているなかで、どうして転職をしようと思ったんですか?

娘の『さみしい…。』がきっかけで転職を決意。

一番は家族のためです。
特に子供ができてからは、私の出張で、子供にお留守番してもらったり、異動があれば転校させなきゃいけないなど、子供に対する負担が大きくて、「このまま定年まで勤務するのは耐えられないな」と感じていました。
大きなきっかけは、娘が小学校に上がったときのことでした。
娘が学童に行って帰ってくるタイミングって、当然ですが、私の帰宅より早いんですよね
ある日、私が帰ってくるなり娘が、「さみしい。帰ってきたときにママいてほしい」と涙ながらに訴えてきました。
誰もいない家に、ひとり鍵を開けて帰ってくる娘の姿が目に浮かび、胸を掴まれるような思いで、「そうだよね…」と答えるのが精一杯でした。

−−それはつらい思いをしましたね…。

なんとか工夫できないかと思って色々考えてみました。
ですが、夫も自衛官で、同じような場所で勤務させてもらっていましたし、私自身も、30分勤務時間を早めるフレックスを活用したりしていました。
自衛隊にある仕組みはすでに使っていたんですよね。これら全て使っても、やっぱり娘の要望には応えられない。
であれば、リモートで働ける仕事がしたいと考えました。

『ナニコレ、ムリ…』転職に立ちはだかった壁。

−−そうだったんですね。いざ転職してみようと決めてから困ったことありますか?

困ったことは、まず書類の準備、特に職務経歴書が大変だった点です。
転職サイトに登録するにしても、それすら大変で…。
「これみんなどうやってるの?信じられない。」と感じてました。
あとは、自己分析や企業分析をするのも不慣れで、何から手をつけたら良いか分からない状態でした。

−−たしかに。「職務経歴書書けない問題」は誰しもが通る壁ですよね。

そうなんです。
もう全然書けない。
笑っちゃうくらい何も書けない(笑)
それでも、八木さんが発信している情報をみたり、スキマ時間をフル活用して、何とか1ヶ月くらいかけて書き上げました。
そして、意気揚々と転職サイトにアップしたのですが……

衝撃…プロに『転職しない方が良い』と断言される。

スカウトを何件かもらって、人材紹介会社と面接をしました。
ですが、返ってくる言葉は「結局公務員からじゃねぇ。。」とか。
あと、「年収現状維持はムリですね。」といったことを数社のエージェントから言われました。

−−え、数社!?1社だけではなく?

はい…。
しかも、
「年収が諦められないなら、転職しない方が良いと思いますよ」
なんてことも言われました。

−それは、手厳しい…。
人材紹介会社ってその道ではプロなので、プロから「ムリ」と言われたら、心が折れてしまいそうですね…。どうやって乗り越えたんですか?

崖っぷちからの大逆転。変えたのは、「◯◯だけ。」

そもそも転職する時点で、年収は下げない、と決めていました。
もしムリなら自衛隊を続ければ良いかなって。
家計もあるので、私が勝手に年収を下げてまで転職したら夫に迷惑ですし、年収減は選択肢には入れていなかったんですよね。
なので、妥協するつもりはありませんでした。

−−そうなんですね。
ただ、その逆境のなかからどうやって内定を獲得したのかが、気になります。
お言葉ですが、ミサトさんのキャリアは特殊で、すごく役にたつキャリアとも思えないですし……。

そうですよね。
とりあえず不利な状況のなかではあったので、まずできることをしようと思って、職務経歴書を改善しました。
今までは自衛隊で培ってきた「メンタルヘルス」を記載していたのですが、「健康管理」というワードに変更しました。
健康管理であれば、多くの募集がヒットしますし、スカウト受信数も上がりました。その結果、計4社受けることができました。

−−変えたのは、職務経歴書だけですか?

はい、そのとおりです。
先方が一番最初に見る資料は職務経歴書ですし、そこで伝わらないことは、面接でも伝わらないだろうと思って…。

−−なるほど。実際の面接はいかがでしたか?

1社は、フレックス可と記載があったので、「フレックスで勤務したいです」と言ったら、「え、フレックス使うんですか?」と聞かれ、反応が微妙で……(笑)
結局2次面接には行けませんでしたが、条件はあっていなかったので良かったです。
2社目は大手人材紹介会社で、良い感じで進みましたが、想定年収とこちらの希望年収が合いませんでした。
3社目の大手ネット銀行と4社目の外資大手コンサルティング会社は、同時期に受けたのですが、大手ネット銀行は先行スピードが遅くて、4社目の内定が出た時点で、こちらからお断りしました。

まさかの面接当日に内定通知。

4社目の外資大手コンサルティング会社は、すごくトントン拍子でいきましたし、条件も申し分なかったので、この会社にしました。
4社目の面接は計2回でしたが、1回目の面接からすごくウェルカムな雰囲気で、「なんでも聞いて下さいね」みたいな感じでした。2回目の面接が終わって、その日のうちに内定連絡をもらいました。

−−早い!

はい、びっくりしました(笑)
他の会社が1週間後とかに連絡がきていたので、あまりの早さに「ちゃんと選んだのかな?」とおもいました(笑)
ですが、結果として、転職希望条件である年収維持、残業時間少、フルリモートかつフレックスが実現できました。

−−すごい。誰もがうらやましがる転職条件(笑)

(笑)

結果『自信ゼロから希望条件を全て実現』

−−でも、その条件で内定獲得を実現されたんですよね。

そうですね。
むしろ年収はあがりました。
一応残35時間〜40時間分は含まれているのですが、通勤時間がないので、トントンかなと思っています。転職活動を始めるときは、自分に転職なんてできるのかな、と思っていましたし、自信も全然ありませんでした。
ましてや年収を下げない転職が自分にできるなんて考えたこともありませんでした。
ですが、結果だけ見れば、すごく良い結果になりました。

−−家族の反応はいかがですか?

娘はすごく喜んでくれて。
「やったぁ、ママ家にいるの?学童やめてもいい?」
もちろん学童はやめさせられませんが、私も娘の喜ぶ顔を見れて、すごくうれしかったです。

−−娘さんが喜んでくれたのは何よりですね。
3月からあたらしい環境で働くにあたって不安はありますか?

不安に思っていること…、実はあんまりなくて。
リモートで働くことですかね。システムとか、仕事で質問するときとかどうしたら良いかなとか。

−−あ、そうなんですね。意外とライトな悩み(笑)
民間企業で働いたことがない人だと、もっと色んな不安があるかと思っていました。例えば、すぐクビになるかもとか、スピード感についていけないかも、とか。

新しい職場への不安がほとんどない。その理由は「○○○だから」

そういう不安は全然ないですね。
ただ未経験だったら違ったかもしれないです。
仕事の内容はすでにある程度面接で聞いていますし、仕事に対する不安は面接のなかで解消している感じですね。

−−それはすばらしいですね。
転職の参考に伺っておきたいことがあります。
自衛官が転職・再就職を考えるとき、「職を失う可能性」や「退職金を失うこと」を考え、行動が止まってしまうことがあります。その点についてはどのように感じていますか?

最悪、探せば仕事はあるかなと思いますし、そんなに心配してないですね。
退職金を失うのは、確かにちょっともったいないかな?とは考えました。
でも、自衛官が56歳で定年を迎えて、退職金をたくさんもらえたとしても、民間の定年が60歳であることを考えれば、その差額で定年退職金分はもらえるな、って感じています。
まとめて3000万円って言われたら、「わぁ」って喜んじゃいますけど、普通に年収800万円で4年間働いたら、定年退職金分はもらえちゃうんですよね。

−−たしかに。ミサトさんなりの見解で、新しい職場への不安なく、転職を成功させるキーポイントを挙げるとすれば何ですか?

「等身大の自分」で転職活動に臨むことだと思います。
変に経歴を盛ったり、自分を大きく見せて転職しても、その後の不安がつきまといます。
ですが、等身大の自分であれば、転職活動で不採用になっても「あ、相性が悪いのね」と切り替えがうまくできます。
採用されれば逆に「今の私で良いんだ」と感じることができます。
等身大の自分のままでいれたことが、不安なく転職できる秘訣かなと感じます。

−−それはすばらしいですね。今後、楽しみなことはありますか?

子供との時間が増えることが楽しみですね。
あとは当然ですが、自衛隊では心理の仕事よりも、演習や訓練関連の仕事の方が多かったので、転職後は健康管理をメインに、自分の得意分野を追い求めていけるのはすごく楽しみです。

−−今日は貴重なお時間ありがとうございました。

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