自衛官が自衛官人生の中で一度は考える「転職」。
自衛隊での経験は非常に貴重ですが、民間企業への転職となると多くの不安や悩みが伴います。この記事では、自衛官がよく直面する5つの退職理由とその対策について詳しく解説します。また、これを読むことで、転職活動における不安を少しでも軽減し、自信を持って新たな一歩を踏み出せるようになることを目指しています。
こんな人にオススメ
- 転職を考えている自衛官の方
- 自衛隊でのキャリアが民間企業で通用するか不安な方
- 転職活動にどのような障害があるのか知りたい方
- 転職の理由や対策について具体的に知りたい30代から50代の方
- 自衛隊の定年退官後に再就職を考えている方
この記事でこんなことがわかります！
- 自衛官が転職を考える理由とその背景
- 転職の際に直面する課題とその克服方法
- 民間企業で自衛官の経験を活かす具体的な方法
公務員という安定を捨てて自衛官を退職する背景
自衛官、公務員としての安定した生活は、多くの人にとって大きな魅力です。
安定した収入、充実した福利厚生、そして職業としての社会的信頼感。これらは公務員としての特権とも言えます。しかし、長年勤める中で新しい挑戦や自己成長を求める気持ちが芽生えることもあります。現職のままでは得られない経験やスキルを求めて退職を考える自衛官も少なくありません。
ですが、やみくもに転職活動を始めても、自分の適性に合っていない業種や業態を選んでしまい、自衛官を辞めたことを後悔しかねません。そのためにもまず、転職の理由を明確にし、自分が何を求めているのかを再確認しましょう。家族や信頼できる人と相談し、リスクとリターンを冷静に判断することが大切です。また、転職活動を始める前に、自分が本当に望むキャリアやライフスタイルを具体的にイメージし、書き出してみると良いでしょう。これにより、転職後の目標がより明確になり、モチベーションを維持しやすくなります。
以下では具体的な自衛官の退職理由と退職理由ごとの取るべき対策について記載をしていきます。
自衛官キャリアの限界
自衛隊でのキャリアが頭打ちになり、さらなる成長が難しいと感じたことはありませんか？
「あの人優秀なのに、全然昇進しないな」という自衛官をあなたはみたことがあると思います。その人はまさにキャリアが頭打ちになっている典型的なパターンです。
昇進のチャンスが限られている中で、自己成長の機会を求めることは自然なことです。特に、幹部自衛官として一定の地位に達した場合、それ以上のキャリアアップが見込めないことがあります。また、多くの自衛官は、「自衛隊の業務が将来のキャリアにつながらない」と感じているため、転職を考えることがあります。
しかも、自衛官のキャリアは、各種入校の成績が大きく影響しており、どんなに部隊での勤務が優秀だったとしても、これ以上昇進しないという壁が存在します。このため、将来の見通しが立たないと感じることが多いです。
対策
まずは自己分析を行い、自分のスキルや経験を棚卸ししましょう。
これらを民間企業でどう活かせるかを考え、具体的なキャリアプランを立てることが重要です。これにより、転職後にスムーズに新しい職場に適応できるでしょう。また、自衛隊で得たリーダーシップやチームワークのスキルは、民間企業でも高く評価されることを理解し、自信を持って転職活動に臨むことが大事です。
自衛官としての経験を活かす方法については「【2024年版】「これでダメだったら諦めて」落ちない職務経歴書の作成のための『数値化４ステップ』」を参照して下さい。
家族との時間を増やしたい
自衛官の職務は多忙であり、家族との時間が限られてしまうことがしばしばです。
長期の海外派遣や厳しい訓練スケジュールなどが続くと、家庭生活に支障をきたすこともあります。特に幹部自衛官ともなれば月の残業時間が100時間を超えるのは当たり前で、平日は家族と顔を合わせることも難しい勤務状況の方もいらっしゃいます。
また、市ヶ谷勤務ともなれば、泊まりがけになることもしばしばです。遅く帰ることが常態化しすぎていて、家であなたの帰りを待つ奥様から「今日帰ってこないよね？」なんて連絡が来る方もいらっしゃいます。家族との時間を大切にしたいという気持ちから転職を考える人も多いでしょう。
また、女性自衛官で子供がいらっしゃる方は、「子供との時間をもっと取りたい」と感じる機会が多くなるでしょう。小学校に上がるタイミングで「子供が家に帰ってきたときに、家にいて帰りを迎えてあげたい」という思いを叶えるためにより自由のきくフルリモートの仕事を選ぶ方もいらっしゃいます。
対策
週末の休みを使って、家族との時間を改めて見直してみましょう。転職後の生活で「家族と過ごす時間が増える」といったことを具体的にイメージしてみましょう。仕事とプライベートのバランスを取れる職場を探すことが重要ですが、現在は労働基準法が厳しく残業時間を規制しているため、自衛官のときほど業務の時間は多くなりません。
さらに、転職後の生活設計を家族と共に話し合い、家族の意見や希望を反映させることも大切です。これにより、家族全員が納得のいく転職が実現しやすくなります。
実際に家族との時間を増やす転職を実現された「【転職成功事例】自衛隊歴12年。子との時間を増やしたいママ自衛官が、自信ゼロから年収UP、フルリモート、残業少の希望条件を全て満たした転職を実現した方法とは…。」も参照してみて下さい！
自己成長と新たな挑戦を求める
自衛隊の業務は体力的にも精神的にも厳しいと思われがちですが、いったん慣れてしまうと惰性でこなしてしまう側面があります。仕事をこなすことができるようになると、同時に物足りなさを感じる場面も出てくるはずです。特に、同じ職場で長年働いていると、新たなスキルや知識を身につけたいという欲求が高まります。
対策
自分がどのような新しい挑戦を求めているのかを明確にし、それに合った企業や職種を探しましょう。その最たる例は、ベンチャーやスタートアップです。もちろんそれぞれの企業がどの段階にあるかはそれぞれですが、どんどん挑戦して、どんどん成果を出していきたい人にはオススメです。また、可能であれば業界のセミナーに参加して、最新の業界動向を把握することも大切です。これにより、新しい職場での即戦力としての価値が高まります。
定年退官後の生活を見据えて
定年退官後の生活を考え、早めに次のキャリアを準備したい、と考える方も少なくありません。
この場合、40歳くらいまでを転換点として、次のキャリアを見据えることが特に重要です。新たなキャリアを築くことで、経済的な安定を確保するとともに、「どこでも働ける」という自信を身につけることによって、充実したセカンドキャリアを送ることができます。自衛官の定年が延長されたことにより、再就職事情はどんどん厳しくなっています。早めのキャリア構築があなたの将来を守ることにもなる、ということを念頭に置いておきましょう。
特に年収面での検討は慎重に行いましょう。転職後の年収と退職金、そして自衛官を継続した時にもらえる退職金を比較し、生活レベルを下げない工夫をすることが重要です。これにより、転職後の経済的安定を確保し、安心して新しいキャリアに集中することができます。
対策
漠然として将来に対する不安をまずは文字に起こしましょう。具体的にどんな点について不安や悩みを抱えているかを言葉にします。この際、キャリアカウンセラーやキャリアアドバイザーなどを利用しても良いでしょう。その悩みや不安に対して、具体的なキャリアプランを立てていくことで、解決を図っていくことが重要です。
おわりに
自衛官が自衛隊を辞めるときの代表的な４つの理由と具体的な対策についてお話をしました。
ただ「こんな退職理由ってアリなのかな…？」とか「こんな転職を実現したいけど、大丈夫？」というモヤモヤがあるかと思います。
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