【告白】35歳で「エリート自衛官」を辞めたワケ

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はじめに

今日は今までやっていなかった自己紹介のついでに、
「なんでエリート自衛官辞めたの?」という質問にお答えしたいと思います!

自衛隊がイヤで辞めたわけではない。

まず最初にお断りしておきたいのは、

「自衛隊にはお世話になったし、
今の自分は自衛隊抜きではありえなかった」

ということをお伝えしておきたいと思います。

お世話になった先輩や上司には今でも感謝していますし、ときには厳しい指導をいただいたことも今の自分の糧になっています。

なので、決して自衛隊が嫌いになって辞めたわけではない、ということは申し添えておきます。

そして、今自衛隊を転職しようかどうしようか迷っている人がいるとするなら、
「とりあえず続けてみたら?」とアドバイスをしています。

自衛官専門キャリアアドバイザーという立場上、
自衛隊から民間への転職サポートをすることがメインとなるので、
勘違いされがちなのですが、私は自衛隊が嫌いなわけではありません。

むしろ、色んな試練を与えてくれたことに感謝しています。

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自衛隊で成長させてもらったから今があります

経歴はこんな感じ。

前置きが長くなりましたが、ざっくり経歴はこんな感じです。

  • 高校:地方の中堅私立高校
  • 大学:防衛大学校
  • 大学卒業後:航空自衛隊(整備職)で北海道、石川、東京、奈良を転々。 (その間アメリカへの長期出張や副官を経験)
  • 2020年、お世話になった自衛隊を去り、外資企業へ。
  • 2024年、めでたく昇進。

防衛大学校卒業、と言えば、
言わずとしれた「自衛隊のエリート」です。

歴代の幕僚長は軒並み防衛大学校卒業ですし、
東大卒や京大卒の幹部自衛官を差し置いて、昇進していきます。

その防衛大学校を卒業しているので
部隊に行けば当然『エリート』扱いです。

さらに私の場合、米留・副官を経験し、
指揮幕僚課程に1回目で合格。3佐への昇進も一選抜です。

おまけにTOEIC950点で英検1級。

こんなスペックだったので、
『なんで自衛隊を辞めたの?』
と多くの方から質問を受けます。

質問する方の多くは

きっとこう思っていらっしゃるのだと思います。

「このまま自衛隊にいれば、
何もしなくても偉くなっただろうに、
なぜ約束されたエリート街道を捨てる
必要があったのか?」

この質問に対する答えは自分のなかでは明確です。

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遠くまで物事を見てみると……

自衛隊を辞めた理由は「先が見えたから」

それは「先が見えたから」です。

先が見えた具体的なタイミングは2020年なのですが、
組織に対する小さな不信感は2018年頃から見えていました。

まず、指揮幕僚課程に入る前。

指揮幕僚課程では海外か目黒か希望を伝えることができます。

その時は、もちろん海外を希望していました。
応募当時、海外経験もあり、TOEIC910点だったので、資格は充分です。
(もしこれで不足なら教えてほしい笑)

ですが、結論どこにも選ばれませんでした。
むしろ、TOEICスコアが低い同期が選ばれたり、
英語が苦手な先輩が選ばれたりしていました。

この時点で、自衛隊という組織が、
個人の努力で進展しうる『英語能力』や『今ままでの仕事内容』
人選をしているのではないことが分かり、
若干の不信感を抱くようになりました。

それでも、
「組織人事なんてそんなもんだよな、仕方ないか」
と割り切っていました。

ですが、その不信感を決定づけたのが、指揮幕僚課程を出た後の配置でした。
通常、指揮幕僚課程を出たあとは、市ヶ谷等で、国の動きを学びます。
ですが、私の場合は、市ヶ谷はなく地方の部隊でした。

勤務自体は楽しかったのですが、
仕事面では正直「物足りないな」という感覚を抱いていました。

普段は自分の力の3割も出していなかったように思います。

その部隊での勤務も1年を過ぎ、次の配置が見えてくる頃、
「次の配置も部隊」という話が舞い込んできました。 

この時点で「あ、もう俺は用済みだな」という判断に至りました。
組織への不信感はピークに達し、転職活動を開始した、
というのが自衛隊を辞めるまでの流れです。

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「なんで俺なんだろう」とも思いました。

自衛隊を離れるなら、気持ちよく離れてほしい

最終的に不信感は感じつつも、今まで自衛隊で勉強してきたこと、
経験してきたことは民間企業でも生きています。

それに、自衛隊での経験があったからこそ、今の仕事ができているので、
自衛隊には感謝しかありません。

他方で、

「もっと活躍できるところで働きたい」と感じている自衛隊員、

自衛隊で勤務することに限界を感じている自衛官、

家庭の事情で自衛官を続けること自体が困難な現役自衛官、

こういった人たちが実際に多数いるのは事実です。

そんな限界を感じている人たちが
「自衛隊で学ぶことができてよかった」
と思える転職や再就職を叶えてほしい。

そんな気持ちで日々自衛官をサポートをしています。
引き続きよろしくお願いします。

具体的に転職の方法を知りたい方は
コチラをご参照頂ければと思います!

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