はじめに
転職活動は、新たなキャリアを探求する上での重要な一歩です。
特に自衛隊から民間企業への転職者にとっては、文化の違いに直面することが多く、大きな不安と疑問を抱えることが普通です。この記事では、私が実際に経験した「面接官が敬語を使わない具体例」をもとに、企業の社員に対する態度とその企業文化を探ります。
実は、言葉づかいは、企業が持つ価値観や職場環境を示す重要な指標であり、この小さな一コマがその会社全体の様子を映し出しているのです。根底にあるのは「採用する側が上、求職側が下」という誤った認識です。
新たなキャリアのステージに挑む皆さんにとって、本記事が有益な情報源となることを願っています。
中途採用面接での第一印象は「会社そのもの」と思え!
面接は、求職者が企業と初めて直接的に接触する場です。
ここでの第一印象は「お互いにとって」非常に重要であり、面接官の振る舞い、特に言葉遣いはその企業の文化や価値観を反映しています。一般的に面接というのは求職者側の「印象の良さ」ばかりが注目されますが、実は「逆」です。面接官の態度が不適切であれば、求職者は「あ、この会社ないな」と思って、その会社に応募するのをやめるのです。
面接官が求職者に対して「敬語を使わない」という選択は、企業がどのような人材を求め、どのように社員を扱っているかの証拠。
中途採用での面接官の第一印象は「会社そのもの」だと思ってください!
普段の言葉遣いは隠せない
普段から部下やメンバーに対して敬意を払わず、「働く駒」だと思っている会社は求職者に対しても横柄な態度をとります。なので、言葉の端々にトゲがあります。それは面接のときには隠そうと思っているけれど、隠しきれずに出てきてしまったトゲです。入社した以降はそのトゲがあなたに刺さることになります……。
人を大事にする会社は言葉も大事にする
その反対に、普段から部下やメンバーに敬意を払い、「貴重な人材」だと思っている会社は求職者に対しても、一定して丁寧な態度を取ります。なので、求職者に対して丁寧な態度を取るのは、いたって普通のことです。
単純に求職者の好感を得たいから取り繕うのではなく、一定のスキルを持つプロフェッショナルとして、あなたのことを扱います。だから、面接で圧迫されるようなこともありませんし、終わったあと、「あの人たちと働きたいな」と感じることができるはずです。そして、入社した以降もその感覚は変化がないはずです。
【実体験】「この会社ないわ」と思ったカジュアル面談
実はこの前、とある日系企業の方とカジュアル面談をしました。
ビズリーチ経由でスカウトをいただき、日程が合いそうだったので、お話を伺うことに……。
以下、実際の流れに沿って、違和感を感じた部分とその理由を記載します。
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指定された時間zoomに入ると、まだ誰も入っていませんでした。
八木「心の中(あれ、ちょっと早かったかな…?いや、でも1分前だな。)」
→→→→違和感①:時間にルーズ→仕事もルーズだろう、という予想
予定時刻を少し過ぎて、2名の方が入室してきました。(以下、担当者①、担当者②と記載。)
お互いの自己紹介もそこそこに今回募集している業務の内容や背景の説明に入りました。
担当者①「〜〜で、今回のスカウトに至ったわけです。ここまででご質問ありますか?」
八木「ありがとうございます。立ち上がったばかりの部署ということなのですが、これからどういった形でステップアップしていく、みたいな将来像はありますか?」
担当者②「到達地点ねぇ……、今はコンサルに入ってもらって、色々教えてもらいながらって感じだから、今は体制を整えることかな」
→→→→違和感②:いきなり会話に入ってきて敬語なし。→入社後も扱いが雑だと予測される……
八木「(なんか突然答え始めたこの人偉そうだな。。)そうなんですね。ありがとうございます。部署内で色んなジャンルや分野、あるいは担当に分かれていると思うのですが、どのように分かれているのですか?」
担当者②(ちょっと面倒くさそうな態度で)「あー、今はアサインをしていく感じでプロジェクトを進めている感じかな。」
→→→→違和感③:仕事の内容を聞いているだけなのにすでに面倒くさそう→入社して色々聞こうとしても面倒くさがられる可能性大。
八木「(なんかちょっとめんどくさそうって思ってる顔だな……もう聞くのやめよ)そうなんですね!ありがとうございます!」
終わり=====================
いかがでしょうか。実際に話しているときは本当に小さな違和感ですし、無視できるくらいのものなのですが、今思い返すと「応募しなくてよかった」と思います。
敬語を省く面接官の背景
覚えておいてほしいのは、企業が面接において敬語を省略することは「極めて異例」ということです。ですが、この背景にはさまざまな要因が考えられます。
例えば、IT企業では、創業者が非常にカジュアルなコミュニケーションを好むことから、社内文化として敬語がほとんど使われていないというケースがあります。このような企業文化が面接にも反映されることがあり、面接官が意図的に敬語を使わない場合があります。
また、別のケースでは、あるスタートアップ企業やベンチャー企業で、非常にフラットな環境を持っており、面接官が意図的にフレンドリーな雰囲気を作るために敬語を避ける場合もあります。
これらの背景を理解することで、面接官の言葉遣いが企業文化の一端を示していることが見て取れます。ですが、これらの場合であったとしても、「ウチは敬語をあまり使用しないので、面接でも使用しませんが、ご承知おきください」等の前置きがあります。もしこの前置きがない場合、「ウチのやり方に合わない人はいらない」と入社してから冷遇されたり、不当な扱いを受ける可能性があるでしょう。
おわりに:小さな違和感を大事にしよう
面接で感じた違和感や不快感は、無視すべきではありません。
具体例であげたように、求職者は面接の際に感じた違和感を大事な判断材料として、自身が求める職場環境との適性を評価しなくてはなりません。本記事を通じて、転職を考える際に面接官の言葉遣いから企業の本質を見極める方法がわかったと思います。
どのような会社で働くかを決める際、面接での小さな点が大きなヒントとなることが多いです。
最適な職場を見極め、新たなキャリアステージでの成功を手に入れるために、今回の記事が役立つことを願っています。