はじめに
「自衛隊にさえいれば大丈夫」──あなたはそう言われたことはないですか?
終身雇用だし、給料や手当も改善され、年収も上がっている。
将来的に60歳まで定年延長がされるだろうと予想されていて、60歳には定年を迎えるけど、それまでにきちんと投資や貯蓄をしていれば大丈夫……
そんな会話も聞こえてきます。
確かに、かつての日本では終身雇用が当たり前で、一つの会社や組織に長く勤めることが安定とされていました。ところが、時代は大きく変わっています。
かつてオンライン通話ツールの代表格だったSkypeがサービス終了するように、企業や組織も永遠ではありません。大企業でさえリストラを断行し、業績が悪化すればあっという間に従業員を切り捨てる時代です。
自衛隊も例外ではありません。「定年退官までいれば安泰」と思っていると、退官後に想定外の現実が待っています。組織があなたの人生を最後まで保証してくれるわけではないのです。
本当に必要なのは「会社にしがみつく」ことではなく、どこでも通用するスキルと戦略を持ち、組織を渡り歩ける人材になることです。本記事では、組織に依存することのリスクと、それを回避するためのキャリア設計について解説します。
こんな人にオススメ
✔ 今は安定しているが、将来に漠然と不安を感じる人
✔ 「転職なんて自分には無理」と思っているが、本当にこのままでいいのか悩んでいる人
✔ 自衛官として働いているが、退官後のキャリアについて考えたことがない人
この記事でこんなことがわかります!
✅ 組織に依存する働き方がどれほど危険か
✅ これからの時代に求められるキャリアの作り方
✅ 会社に依存せず生き抜くために必要なスキルとマインドセット
1. 組織に依存することの危険性とは?──会社も国もあなたを守らない
「この会社にいれば安心」「最後は国が助けてくれる」──そう思っているとしたら、危険信号です。
企業は利益を最優先する組織であり、業績が悪化すれば社員を切るのは当然。かつては大手企業に勤めていれば一生安泰と言われましたが、今ではトヨタやソニーのような大企業ですら、早期退職を募る時代です。
実際、次のような事例は珍しくありません。
- 東芝・シャープなどの大企業が大規模リストラ
- 銀行業界では「45歳定年説」が浮上
- 大企業勤務でも”社内にいても利益を生まない人”は容赦なくリストラ対象
これは何も民間企業だけの話ではありません。自衛隊も例外ではないのです。
「定年後の仕事も組織が面倒を見てくれるから安心」と思っていたのに、いざ退官してみると
「何のスキルもない」
「転職市場では評価されない」
という事態に陥るケースは多々あります。

「組織に依存する=安定」という考え方は、もはや通用しません。むしろ、「組織に頼らないキャリア設計」をすることこそが、これからの安定につながるのです。
では、組織に依存せず生き抜くためには、どんなマインドセットが必要なのでしょうか?
1. 「会社が自分を守ってくれる」は幻想であると理解する
まず最初に意識を変えなければならないのは、「会社は自分を守ってくれる」という思い込みです。
✔ 業績が悪くなれば、いくら会社に貢献していてもリストラ対象になる
✔ 会社の利益を最優先するのは当たり前であり、社員の安定は保証されない
✔ 会社にとっての「価値のある人材」でなくなれば、簡単に切られる
つまり、会社のために頑張ること自体は悪いことではありませんが、それが自分のキャリアの安定につながるわけではないということを理解する必要があります。
「会社が自分を守ってくれる」という幻想を捨てることで、初めて「自分のキャリアを自分で守る」という意識を持つことができるのです。
2. 「雇われる側」ではなく「雇われてあげている」思考を持つ
組織依存の働き方をしている人の特徴は、「雇われることを前提にキャリアを考えている」ことです。
✔ 「この会社にいれば安泰」
✔ 「社内での評価を上げることが最優先」
✔ 「転職するなんて考えたこともない」
このような考え方では、いざ組織から放り出されたときに、何もできなくなってしまいます。
一方で、組織を渡り歩きながらキャリアを築く人は、次のような思考を持っています。
✔ 「自分のスキルが市場でどう評価されるかを常に考える」
✔ 「どの会社でも通用する能力を身につけることを優先する」
✔ 「仕事は会社に与えられるものではなく、自分で獲得するもの」

「雇われる側」ではなく、どこに行っても生き抜ける人材になること、つまり「雇われてあげている」という姿勢が、組織に依存しないキャリアの第一歩です。
3. 「与えられた仕事をこなす」から「自分の市場価値を上げる」へシフトする
組織に依存してしまう人の多くは、目の前の仕事をこなすことに集中しすぎる傾向があります。
✔ 「上司の指示を正確にこなせば評価される」
✔ 「今の仕事を一生懸命やれば、キャリアも安泰」
✔ 「新しいスキルを学ぶ時間がない」
しかし、これでは「今の会社では評価されるが、外では通用しない人材」になってしまいます。
これからは、以下のような考え方が必要です。
✔ 「今やっている仕事は、市場でどう評価されるのか?」を意識する
✔ 「この会社を辞めたとしても、他社で通用するスキルか?」を考える
✔ 「5年後、10年後の自分が市場価値を持ち続けるためには何をすべきか?」を考える
今やっている仕事が「市場で評価されるスキル」にならないのであれば、意識的に外に目を向け、新しいスキルを学ぶ必要があるのです。

4. 「転職=失敗」ではなく「転職=キャリアアップ」という意識を持つ
多くの人は、転職に対してネガティブなイメージを持っています。
✔ 「転職したら失敗するかもしれない…」
✔ 「今の会社を辞めたら、次が見つからないかもしれない…」
✔ 「新しい環境に馴染める自信がない…」
しかし、現代では転職はキャリアを発展させるための手段であり、むしろ転職を経験している人の方が「市場価値が高い」と見なされることもあります。
転職を前向きに捉え、次のような考え方にシフトしましょう。
✔ 「転職はリスクではなく、キャリアの可能性を広げる手段」
✔ 「今の会社で成長できないなら、より良い環境に移るべき」
✔ 「会社のために働くのではなく、自分の成長のために働く」
転職は「失敗」ではなく、「キャリアアップのための選択肢」です。今の会社にしがみつくことの方が、むしろリスクだと認識すべきなのです。

5. 「会社の外で通用する人脈」を意識的に作る
最後に、マインドセットを変える上で重要なのは、「社外の人脈」を持つことです。
✔ 「今の会社だけで評価されていると、自分の市場価値は見えない」
✔ 「異業種の人と話すことで、自分に足りないスキルが分かる」
✔ 「転職活動は、人脈があるかないかで大きく変わる」
特に自衛官として長年勤務していた人は、社外の人脈を持つ機会が少なくなりがちです。
私自身自衛官んから民間に移ることで、多くはありませんが、同業他社に勤めている方とのつながりができて来ました。そのつながりができて感じたのは、「今の会社でダメになっても、他の会社でなんとかなるな」という感覚です。この感覚があると人生そのものがすごくラクになります。
だからこそ、意識的に転職エージェントやSNS(LinkedInなど)を活用することが大切です。情報保証上、あまり多くの情報をSNSに掲載するのは注意してくださいね。
「社内だけで評価される人材」ではなく、「社外でも価値を認められる人材」になることが、組織に依存しないキャリア設計の第一歩なのです。
まとめ:組織にしがみつかず、自分のキャリアを自分で作る時代
✔ 会社はあなたを守ってくれない。自分のキャリアは自分で作るしかない。
✔ どの組織でも通用するスキルを身につけることが、真の安定につながる。
✔ 転職はリスクではなく、キャリアアップの手段として活用すべき。
✔ 社内評価よりも、社外での市場価値を意識することが重要。
「会社にしがみつく」のではなく、「どこでも生き抜ける力を持つ」こと。
これが、これからの時代に求められるキャリアの作り方です。具体的な転職の方法やキャリアの考え方はこちらにまとめているので、ぜひご覧になってくださいね!