自衛隊から民間企業への転職を考えたことはありますか？
転職活動を進めていくことや新しい職場環境に適応するのは、思っている以上に難しいと感じるかもしれません。自己PRの仕方も悩みどころです。なぜなら、自衛隊内の文化や価値観は、民間のそれとは大きく異なるからです。
転職活動が思うように進まないと、「自分には転職は向いていないのでは？」と感じることもあるかもしれません。
そんな悩みを抱える自衛官の皆さんのために、この記事では「転職弱者」と呼ばれる特徴を紹介し、それを克服するための具体的なアプローチをお伝えします。
こんな人にオススメ:
- 自衛隊からの転職を考えているけど、どこから始めればいいのかわからない
- 転職活動が初めてで、情報収集や準備の方法がわからず、なかなか行動に移せない
- 面接で失敗が続き、どうすれば内定がもらえるのか悩んでいる
- 自衛官としてのキャリアをどう民間企業にアピールすればいいかわからない
この記事でこんなことがわかります！
- 自衛官が陥りやすい「転職弱者」の主な特徴5つ
- 転職活動における自衛官特有の悩みや課題の克服方法
- 自衛官の強みを最大限に生かすための自己PRのコツ
転職弱者のザンネンな特徴5つ
転職活動は誰にとっても難しいものですが、特に自衛官であるあなたにとっては、長いキャリアがかえって転職活動を難しく感じさせることがあります。ここでは、転職活動で成功しづらい「転職弱者」の特徴を紹介します。
転職弱者とは、転職活動において成功しづらい人を指しますが、具体的には、以下のような特徴があります。
- 転職の軸が曖昧
自衛官のキャリアは特殊です。そのままのスキルや経験を民間企業に適用するのは難しいこともあります。
だからこそ、転職の軸を明確にすることが大切です。「自分は何をしたいのか」「どのような職場環境で働きたいのか」をしっかり考えましょう。
軸が曖昧だと、企業に一貫性のないメッセージを伝えてしまい、「なぜ安定した公務員から転職したいのか」がわからないと評価されてしまいます。 - 応募をしすぎ
転職活動がうまくいかないと、焦って多くの企業に応募してしまうことがあります。
しかし、応募の数が増えるほど、企業ごとに必要な準備や自己PRにかける時間が減ります。
結果として、どの企業にも納得のいく応募ができず、不採用が続きます。 - 声に出して練習をしていない
面接での自己PRは、頭の中でシミュレーションするだけでは不十分です。
実際に口に出すことによって、不自然な言い回しや言い淀んでしまう部分がわかる、なんてことはザラです。これをやっておかないと、いざ面接となったときに、スムーズにアピールができず、評価が下がる要因となります。 - 再現性をアピールしていない
自衛官としての経験は非常に特殊で、民間企業ではそのままでは通用しないことがあります。
「通用しない」というのは、民間では求められていないということではなく、民間での有用性を民間企業の人が理解できていない、ということを意味します。
そのため、自衛官として出してきた成果や結果は、民間企業のこういう場面で役に立ちます、といった再現性を提示してあげる必要があるのです。これができないと、「この自衛官を雇っても意味がないな」と企業は判断します。 - 熱量・共感を伝えられていない
転職活動では、自分がその企業で働きたいという熱意や、企業の理念への共感を伝えることが大切です。自衛官としてのキャリアが長い方ほど、冷静かつ論理的に話すことが得意かもしれませんが、それだけでは不十分です。なぜあなたがその企業で働く必要があるのかをキチンとアピールできなければ、「ウチじゃなくても良くないですか？」と判断され、面接では落とされます。
転職成功のための具体的なアクションプラン
転職活動を成功させるためには、しっかりとしたアクションプランを立て、それを実行することが必要です。
ここでは、転職成功に向けた具体的なステップを紹介します。
- 転職の軸を明確にする
まず、自分が何をしたいのか、どのような環境で働きたいのかを明確にしましょう。
これにより、転職活動の方向性が定まり、効率的に活動が進みます。
考えるにあたっては、まず初めに「なぜ自衛隊から転職をしようと考えたのか」の根本となる原因を１つ考えます。ここがスタート地点となります。
例えば「残業時間が多く、プライベートな時間を保てない」ということが不満の理由であれば、「勤務時間管理がよりしっかりとした勤務場所に勤務したい」という希望があるのだと思います。そこから、「年収」「福利厚生」「将来性」などを考えていくと自分が何を改善したくて、転職をしたいのかがわかるようになります。 - 企業研究を徹底する
応募する企業について、徹底的に調べましょう。
企業の理念やビジョン、求める人物像を理解することで、応募書類や面接の準備が整います。もし本が出版されているなら、それを読みましょう。企業がアピールしたい部分が凝縮されており、理解しやすく書かれているため、対策にはもってこいです。 - 応募書類を作り込む
自分のスキルや経験を、企業が求める人物像に合わせて書類にまとめましょう。
特に、自衛官としての経験を民間企業でどう活かすかを具体的に示すことが重要です。私は元自衛官として民間で勤務していますが、自衛官として培ったスキルや経験は、民間企業でも十分に活かせる、と感じています。
しかし、その価値を正しく伝えられなければ、企業に理解してもらえないことが多いのが現実です。
まず、自衛官であるあなたが持つ強みとしては、「リスク管理」「マネジメント」「リーダーシップ」「計画の立案と実行」が挙げられます。これらはどの業界でも高く評価されるポイントです。
しかし、「危機対応能力があります」と述べるだけでは不十分です。
どのような状況でそのスキルを発揮し、どのような結果を出したのか、具体的なエピソードを交えてアピールすることが大切です。 - 面接の練習を行う
面接では、自分の強みを効果的にアピールすることが求められます。
声に出して練習し、実際の面接を想定したシミュレーションを繰り返しましょう。
面接では、自分のスキルや経験だけでなく、企業に対する熱意や共感を伝えることが求められます。特に、自衛官としての冷静さや論理的なアプローチが強みである一方で、感情や思いを表現することが苦手な方も多いかもしれません。しかし、企業側が求めているのは、単なるスキルや経験だけではなく、その企業に合った「人間性」です。
まず、面接の準備段階で、応募する企業の理念やビジョンを理解し、それに共感する点を見つけ出しましょう。そして、面接でその点を具体的に伝えることで、企業に対する熱意を示すことができます。例えば、「御社の○○という理念に強く共感し、自分のスキルを活かして貢献したいと考えています」といった表現が有効です。
また、熱意を伝えるためには、自分がその企業でどのように働きたいか、具体的なイメージを持って話すことが重要です。「入社後は、○○の業務に挑戦し、△△の分野で貢献したい」といった具体的な目標を伝えることで、採用担当者に対して強い印象を与えることができます。 - フィードバックを活用する
他の人からのフィードバックを積極的に活用しましょう。
履歴書のチェックや模擬面接を通じて、改善点を見つけ、次のステップに活かします。
意外に役に立つのは、実際にどこかの会社の面接を受けてしまうことです。
これを行なうことによって、実際に自分自身がアウトプットを行なうことになるので、「少し話しづらいな」や「相手の反応がイマイチだったな」という反省点を得ることができます。普通の転職エージェントだと自衛隊の業務を理解していないため、一番良いのは、自衛隊に精通したキャリアアドバイザーに実際に話を聞いてもらう、という形でしょう。
おわりに
自衛官としてのキャリアを持つ皆さんが転職を考える際に、さまざまな悩みや不安があなたの目の前に現れます。しかし、自衛官の経験は決して無駄ではなく、民間企業でも十分に価値があります。
この記事が、「転職弱者」として苦労することなく、自信を持って転職活動を進めるためのヒントになれば幸いです。
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目次
1. 民間に来て分かった『自衛官は使えない』は大ウソ。
2. 【新常識】長期戦禁止!!自衛官の転職活動は「短期決戦」と心得よ。
3. 自衛官がキャリアチェンジでぶつかる3つの壁とは……?
4. 【実践!】職務経歴書作成の3ステップ
5. 面接官目線で見る「喉から手が出るほど欲しい人材」の特徴
6. 「ウソでしょ?」キャリアチェンジに必要なのは資格ではなく○◯!
7. 最大の難関!!「実績のまとめ」
8. 「まずは転職サイトに登録!」があなたの職務経歴書をダメにする理由
9. 51名の転職希望自衛官を見てわかった「キャリアチェンジに成功する自衛官×失敗する自衛官」
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